トップへ戻る
誰にでもできる 2000.1.3./01.6.10./08.9.28/11.3.29/14.2.11/14.6.26/14.8.30
「FT400S(100W)の送信不能機のメンテナンス」体験 JA6BLV
製造番号 No5010830 昭和45年1月15日発送
XF31A(3180KHZ) No1780
はじめに
SSB時代の到来による本格的なメ−カ−製造の無線機として、この機種が発売され1970年1月15日より、20数年間使用していたものである。しかし、経年による部品の劣化は避けることはできず、9年ほど前についに、送信不能に陥ってしまった。幾度となく修理に取り組んでみたが、所詮、アマチュア無線家であるに過ぎない技術力では、手の施しようがなかった。8年ほどの歳月が流れ、2年ほど前に、ふとしたことから以下に記述する対策をトラブルシュ−ティングとして実施した。今では送信可能なリグとして現在使用できるようになった。骨董品リグで交信を楽しむこともアマチュア無線の趣味の一部と思われる読者のみなさんに手元にあるFT400シリ−ズのメンテナンスのすすめとして体験したことを紹介したく執筆したしだいである。
(2000.1.3)
1 不具合の症状
受信機としては、問題なく作動するが、送信機として、全くどのバンドにおいても送信不能の状態である。真空管を新品に取り替えても同じ症状である。トランシ−バのリグであるから、送信系統において、どこかに不具合を生じているのでその原因箇所をトラブルシュ−ティングすることにした。このメンテナンスの進め方には、段階があり、先ず、送信可能な状態にすること。そのつぎに、交信中の周波数のドリフト現象の対策と変調を正常なものにチュ−ニングアップすることである。
2 送信に必要な次の発信回路のチェックを行う。
・測定の方法・・・ゼネカバ受信機で、目的周波数にセットしてメ−タ−を読みとる。
@キャリヤ発信回路の発信強度と周波数のチェック 3178.5KHZ(USB)
AVFOの発信周波数と発信強度のチェック 8400〜8900KHZ
B第2局部発信回路の発信強度と周波数のチェック 19.72MHZ(14MHZ帯)
3 トラブルシューティング
@ 各回路のカップリングコンデンサー
症状:変調レポ−で「デスト−ション」「聞き取り辛く疲れる」「明瞭度が極端に悪 い」等。
トラブルシュ−ティング対策:結合コンデンサ− 100PF 耐電圧800V〜 3KVを用意して、次の箇所を交換した。C32、C25。
A 周波数の飛び、ドリフト
症状:送受信中に突然1.5〜2KHZ周波数が飛んでしまう。
対策:(1)ゼネカバ受信で3発信回路のQRHを測定しどの回路が原因が特定する。
(2)V2 6BA6(6AU6) LOCAL OSC 回路のC13
50PF を交換。 念のために C14 470PFも交換。
(3)送信時、受信時によるQRHを生じたら、抵抗R35 抵抗値をやや大 きめに変更して、プレ−ト電圧を下げて、温度変化による安定化を図 っている。
B 鼻づまりの声のモジュレーション
症状:「鼻づまりの音声」「鼻をつまんで話しているようだ」「素直な音声ではない」 等の変調レポ−ト。
対策:キャリヤポイントの調整をOMさんから進められましたので実施してみた
が、変化なし。結局、クリスタル フィルタ−につながっているT203
の中で接続されているC217 100PFの劣化であった。T203と
フイルタ−の接続をバイパス的に変更して新しいコンデンサ−で解消。
C MIC.AMP回路の不具合
・カソード コンデンサー
症状:マイクゲイン不足でCWとSSBのパワ−の差が大きすぎていた。
対策:V208 12AX7のR252 100KΩ のプリント基板上での電気的接触不良により、252を通して電圧供給が不可となっていた。R2109を通ってプレ−トに電圧を供給していたのでメッキ線で配線し直す。
C255,C257 10MFの交換により、正常の増幅回路として動作可能となる。
・カップリングコンデンサー
症状:変調レポ−トから、音質で中音域が強調されているとのことであった
対策:C256,C253 0.01MF を交換した。その必要は疑問である。
・その他の回路のコンデンサ−
交換:C219 100PF、C12 3PF→10PF→送信パワ−アップ,
C74 15PF,C6 100PF,C75 20PF、 C6 100PF→送受信のトラッキング改善。
・MIC AMP回路のR258 3.3KΩを1.2KΩに、R253 2.2 KΩ
を1KΩに変更して、AFゲィンを上げてみた。
・R252 100KΩ→150〜200KΩに
D 12BY7Aのソケット接触不良による送信不能
症状:送信中に突然パワ−がでなくなり交信不能となる。
交換:タイト製のソケットに交換。
4 各バンド毎の中和コンデンサーのバランス
症状:各バンドにおける著しい送信パワ−不足または、他の回路は正常であるに も関わらず送信不能な状態。(回路図の数値では作動しない状態)
対策:V4 12BY7A のプレ−ト回路に付加している固定コンデンサ−によ るバンドごとの中和コンデンサ−を次のように変更。
@ 3.5 7MHZ 1000PF 3KV (102K)
A 14MHZ 820PF 3KV (800PF+22PF)
B 21MHZ 570PF 3KV (471K+100PF) C 28MHZ 570PF 3KV (471K+101K)
5 6AH6のカソード抵抗値の変更
変更目的:終段出力が規定値まで極端に上がらないので、入力不足の分を、V3 6AH6 TRANS 2ND MIX のカソ−ド抵抗、R13を 1KΩから500Ω (100Ω)に変更することで最高出力を調整
12BY7Aのカソ−ド抵抗値の変更
変更目的:軽くパワ−を出すことが出来るように、220Ω→110Ωに変更
歪み現象は、特別にでていない
6 パワー出力回路のTVI防止フィルターの追加
追加の目的:オリジナルのフィルタ−は、1回路内蔵されているが、スプリアス
の発射を減少させるために、二段構成のバンドパスフィルタ−を組み
込んだ。
基本回路はオリジナル回路をコピ−して追加したもの。
7 バンド切り替えスィチの手入れ方法 (定期的にクリニングする)
バンド切り替えスィッチの手入れ方法で失敗したことは、接点復活剤のスプレ−を 秋葉原から買ってきて使ってみたが、高周波回路がショ−トしてスパ−クを招いたり、 接触面の汚れにつながってしまったので、エタノ−ルを薬店から買って洗浄した。以 後、綿棒にエタノ−ルをつけて接点の清掃を定期的に実施する程度にとどめている。
(綿棒は、糊で綿を固めているので良くない・・・JA1JDD)
※先ず、受信・送信の感度が低下したと思われたら、バンドスイッチの水晶発振回路と RF回路の接点をクリ−ニングすると復活することを数回確認した。
8 パワー出力調整
調整のために準備するもの、
・ジエネカバの受信機・トランシーバ、ダミーロード、パワ メーター
当局の例:ジェネカバ受信機(IC760−PRO)
ダミロ−ド(60ワットの電球2個をパラに同軸ケ−ブルに接続)
パワーメ−タ(普通使用している市販のSVR兼用の通過型)
・回路の信号をキャッチするための同軸ケーブルとターンコイル
自作の例:AV導線を2〜3回巻き、同軸ケ−ブルの先端に半田付けしたもの。
@中和バランスコンデンサー
終段管6JS6のプレ−トとドライバ−管12BY7Aの間にあるTc 10Pで自 己発信を押さえるように調整する。・・・出力の変化に大きく影響する
A各トランスおよび水晶発振回路トリマの同調周波数のズレ調整
経年変化によるfズレを生じているものと考えて、次のトランスを再調整する。
・T206,T204,T203,T207,BPF(スタガ−調整),
※BPFは、1:14.475メガ,2:14.225メガ 3:14.025メガの最大点に調整のこと。
・V206 LOCAL OSC 回路の次のトリマを再調整する。
・Tc1106,Tc1105,Tc1104,Tc1103,Tc1102,
調整の方法:送信パワ−計が最大点を指すように調整すること。
B受信・送信共用のトリマーの調整
V205 6BA6 REC 2ND IF の全段にあるT204からのTc205 20PFのトリマを調整して、送受信の信号強度のバランスをとる。(トランシ− バ共用 回路)
CBMの調整
調整の方法:ゼネカバ受信機で自作の2タ−ンコイルを同軸ケ−ブルに接続して
IF周波数帯の5MHZ帯を受信し、音質をヘッドフォ−ンでモニタし
ながら、次の箇所を調整する。
(Sメ−タの振れを確認することも忘れないこと)
・T206のコア−調整(発信停止位置から反時計方向に少し戻した位置に設定)。
・Tc204 20PF トリマをハム音が最小となる位置および音声が明瞭となる
位置に設定する。
・VR201、VR205 をキャリヤもれの最小点、ゼロビ−トに設定する。
・C215,C216 の150PFを交換したら、マイク回路からのハム音が解消で きた。クリスタル フイルタ−への整合トランスと BM管7306の結合コンデン サ−0.01.MFを2個交換したら、BM用のボリュ−ム抵抗の設定値が丁度中間 点で最良点に調整できた。
・CWのシフト調整の仕方は、つぎの通りに行った。
◎SSBとCWの同調する出力の不一致の症状対策(JF1AFM局提供)
・V206のC246 10PFをTr.50PFに変更して、次の順序で調整する
CWモ−ドでTc.204 20PFを回して、出力を最大になるように調整する
SSBモ−ドで、取り付けたTr. 50PFを回して、聞きやすい音質に調整す
る。 (当局は、ハム音が最小になる点に設定したら、ハムの混入を防止できた。)
|
D各バンドの同調コア調整
各バンドコイルのPB−1007を3カ所とも調整する。
・100KHZのマ−カ−をバンドの中心周波数に設定し、受信状態でSメ−タの
最大振れにL800、L900コイルを調整する。(14MHZの場合14.
200に)
・送信状態にして、L1000のコア−を調整した後、L900コイルを調整し
最良点なるように調整する。
・MIXer回路の同調コンデンサ−C903 60PF(14メガ用)、C904 50PF(21メガ用)、RFアンテナコイルC903 80PF(14メガ)、 C904 70PF(21メガ)を各3KV耐圧コンデンサ−に取り替えた。送信 中にプリセレクタ−を回して最良点に再調整する必要があったために交換した。
E「Mode」切り替えのUSBとCWの出力調整
・キャリヤポイントを調整する場合に、SSBの出力ばかり追求すれば、「Tune」 モ−ドにてチュ−ニングをとる時に、数ワットしかパワ−がでないので、トリ−マ TC204 20PFを調整して、適当な値に設定すること。
9 フロントパネルの同調の調整
ダミ−ロ-ドとSWR計、パワ−計を接続して、次の操作を行う。
@「PRESELE」のツマミを回して最大出力点に設定する。
A「PLATE」のツマミを回して同調点を探し最大出力に設定する。
B「LOADING」のツマミを回して最大出力に設定する。
この場合の注意すべきことは、「PLATE」と交互に少しづつ調整し最大出力を
求めること。
10 送信パワ− アップのための二次メンテナンス (改良)
@ 12BY7A の R15 220Ω ⇒ 100Ω (パワ−アップ)
A VFO のバッファ回路の T207 のコンデンサ−交換(VFO出力アップ)
C277 10pf、 C278 40pf⇒47pf, C279 30pf⇒33pf の取り替え
* 半田吸い取り線を60Wコテにて作業実施のこと
B L18 の C96 50pf ⇒ 47pf 3180KHz に同調、自己発信調整可
C バンド切り替えロ−タリ−SW Slc を接点間直結する。接触不良によるXtal 発信の安定度を向上させる。
D バイアス調整 VR B20KΩ⇒ 新品に交換
11 3.5 7 21Mhzの送信・受信利得の改善対策(2002.12.3)
@コイルボックス内の3.5メガ用コンデンサーC801 150PF/3KV(RF)
C901 70PF(68PF)/3KV(MIX)
C1005 100PF(DRIVER)
A7メガ用 C802 50PF(47PF)
C902 10PF C1004 5PF
B21メガ用 C804 70PF(68PF)
C904 50PF(47PF) C1002 20PF
B28メガ用 C805 50PF(47PF)
* コンデンサーの劣化による同調不良を解消したので21メガでも感度良好
受信感度が21メガでS9+まで針振れ可能となる
12 12BY7AのB電源回路の中和コンデンサーの接続回路の誤配線を発見
C30 68PF が最適値となる (2002.12.3)
C30を大きくするとスブラッターを発生する
3.5Mhz C35 7Mhz C34 は接続不用 100W可
14Mhz C33 30PF→ 102K(1000PF) 100W可
21Mhz C32 20PF→ 22PF 100W可
* 各Cは送信バワー左右する
13 T204 T205の同調コンデンサーC223 C226 C230 C232
70PF (68PF)の交換 (2002,12.25)
T206 C241 70PF(68PF/3KV)の交換 キャリャ−発信出力の 安定度をはかる (114.12.27) これで、同調用の全コンデンサ−の交換を完了
14 VFO信号増幅管 V211 6BA6の結合コンデンサ− C273 100PF
を交換。性能アップする。6CB6→6BA6 に変更しても十分作動する。
V3 6AH6 カソ−ド抵抗 R13 100Ω→元の1KΩに戻す。過励振のた め FT401 560Ω
6AH6のプレート間に56Ωのパラ止めを挿入、入力ピーク時の発信防止
15 V1 6BZ6のカソ−ド抵抗 R3 56Ωの抵抗値の変化につき規定値に近づ ける
16 バラモジ回路の改良
7360からT203の間に接続されているC2117,C2118(0.01)
を撤去しワイヤで接続し、バランス調整VR205 50kΩを撤去。(FT401回路図を参考にして)・・・音質の改善のため、歪みと音域が向上。(15.1.12)
7360・T203回路のC215,216 150PFの働きは、送受信感度を 上げる。削除した場合、バワが全くでない。受信感度の低下を来す。
キャリヤポイントのトリーマにより音質を高めに設定したら歪み的な音質になる。
低温域目に設定した方が受信者は聞きやすい。(JA6FMRレポート)
MX602Aを使用しない方が聞きやすい。(JH1BLPレポート)
マイクゲイン位置を6〜8の範囲で出力を正常になるように改良を目標とする。
17 受信不能のトラブル発生 (H15.1.13)
原因:V213 12AU7 のソケットと基盤の接触不良あり。再ハンダ施す。
18 VFOバリコンのホコリ清掃 (15.1.13)
ダイヤルのギア グリース給由 電気掃除機・画筆
C416 20PF(温度特性)の交換、発信周波数10KHZ低くなり、安定。
周波数の飛びの原因? (15.2.5) 低い方へQRHあり
VFOケ−スの油性汚れ清掃
18 USB変調の異音トラブル対策 (15.1.20) (JA1QLY局ヒントあり)
LSB変調は、正常な音質だが、USB変調のみキャリャポイント調整をしても、解消できなかった。そこで、底蓋を開けて、基盤下側のT203,T204のコアーを回して、マーカー信号音の3KHZ幅の中間のビート音を最大になるようにSメーターを見ながら調整をおこなったところ、これまでの変調歪みが解消した。JA6CQW局と59+のQSOにより、審査してもらい確認できた。
キャリヤ漏れは、バイアスをバワー計ゼロになるように設定。効果あり。
○異音トラブルシュ−テインク゛
@マイクのツマミは4の位置に
Aマイクボリュ−ム端子に 470PF のRFバイハスコンデンサ−を挿入
(最大出力時の回り込みの箇所?・・・クリアな音質に変化)
B6AH6カソ−ド抵抗 300Ωに変更
C12BY7AのSGに102Kコンデンサ-を追加
D12AX7の改良加えたMic入力グリッド抵抗を20KΩに小さくした(15.2.7)
オ−デイオ入力歪みの原因?と思われたので
EMicジャックに 470PF を挿入し、RFの回り込み対策とする(15.2.7)
※ キャリヤ ポイント調整のためにCD音楽を入力して、
音質を合わせる(JA2SKU局より 15.1.26)
◆ 最終的にキャリヤ発信回路は、設計通りに戻す。シフト用トリ−マ 50PF
を再挿入した。SSB/CW信号で、ツ−トン信号を注入 T203のコア−調整で 最大値に調整したら、Xtalフイルタ−の特性内に収まる。
今までの変調レポ−トの改善に大成功した。
変調レポ−ト:IC756PRO のスコ−プにて測定してもらった結果、
帯域は、左よりに 2.5KHZ 右よりに 0.5KHZ=3.0KHZ
測定局 JA2BSY局(H15.2.17)・・・理想的な特性とのこと
|
19 諸トラブル発生と対策
○終段管のパラレルをシングル50wに変更
(変更目的):バラモジの歪み改善対策の試行
○V213 V205のヒ−タ−線焦げ付きによる煙発生(15.1.26)
(対策): 青色ヒ−タ−線の取り替えおよびピリント線の補強
○メ−タ−のケ−ス破損によるケ−スのみ取り替え(15.1.26)
○メ−タ−内部抵抗 600mA 200Ω / 250mA 80Ω
○USB水晶に5+11PFをG−K間に追加(15.1.26.15.2.6)
(変更ねらい):USBキャリヤ周波数を引き離すため ・・・削除した
○BM管7360のカソ−ド抵抗を小さくすると変調弱くなる(実験)
○6AH6のB電源回路配線の修正、V1のプレート回路の電源配線回路の修正
(シヤリ音、ざらつき音が消えた)(15.1.29)
○VFO回路のマイカ 20PFを温特セラコン 20PFに交換、fの飛び改善策
(H15.2.5)
○BM 7360 AF入力回路に0.01と500KΩ固定抵抗を追加、変調の安 定化を図る(15.2.6) ・・・削除した
○6JS6の中和とキャリアVRの調整(15.2.6)
○変調レポ−ト:シャリ音あり(JA7BL 15.2.6)
○キャリヤポイントの調整(DSB信号対策)
USB発信回路に 20PF 新規追加。LSB回路のC203 20PF の交換
CWシフト C246 2PF に変更(15.2.12)
○T203のBMコイルを調整し、信号を最大値に設定した(15.2.12)
C215 216 150PF + 10〜20PF を追加して調整
○T204の下コアを調整し、パワ−アップした(2.16)
20 感度を上げるためのチュ−ナングアップ
○RF増幅管のプレ−トに挿入してあるRFチョ−クを1mHに交換すると21 メガの受信でフリアンプを必要としない。Sメ−タ−9を振ることが出来る。
おわりに
古くなったリグのメンテナンスは、とにかく、マニアル通りのトラブルシュ−ティ
ングだけでは、どうしてもうまくできないことが多い。大切なことは、SSB送受
信機の基本回路と動作原理を自己のマニュアルとして、自作したリグの不具合の状
態から調整や回路の修正を加えていくつもりで故障した送信不能機のメンテナンス
をすすめていくことが必要である。
2002.12.3現在、28メガ以外は送受信とも良好になりました。
おわりに、FT400S(100W)の未完成の状態でQSOして頂き、親身に
なっていろいろな解決方策を教示してくださった各局の皆さんに厚くお礼い申し上
げます。
2003.7.10現在、新品機会のように調整・修理は皆無であり、電源を入れる だけでQSOを楽しむことができる。
添付資料 1 FT400S回路図の一部
2 写真 枚
3 コンデンサー規格
101K/3KV 100PF
101J/3KV 100PF
221K/3KV 220PF
102K/3KV 1000PF
103K/3KV 10000PF (0.01)
151K/3KV 150PF
331K/3KV 330PF
471K/3KV 470PF
471J/3KV 470PF
472K/3KV 4700PF
472Z/3KV 4700PF (0.047)
200K/3KV 20PF?
500K/3KV 50PF
681K/3KV 680PF
22J/3KV 22PF
33/3KV 33PF
47J/3KV 47PF
68J/3KV 68PF
コンデサーの誤差表示記号(瀬田無線提供) (14.12.25)
J:5% K:10% Z:+80%〜−20%(悪い)
A,B,F 1%(良い)
※CH特性:温度がフラットのコンデンサ− 黒色マ−ク
コイル:上がる、+プラスに変化する(コンデンサ-は、マイナス特性と組合わせる)
コンデンサ-:下がる、−マイナス特性を組合わせる (コイルは+特性だから)
・・・コイルは温度が上がる コンデンサ-は温度が下がる
○セラミックは大容量作りにくい 形状が大きくなる 積層になる
○マイカ−は、高周波に向く、温度保障OK
○電解コンは、L分を含む 高い周波数には向かない
資料提供:JE7PIS
|
○ コンデンサの豆知識編 2008.9.28
・チタンコンデンサ・・・高周波用、容量が小さい、湿気に弱い、古いものは被 覆が損なわれやすい
・セラミックコンデンサ・・・チタン酸バリュウムなど誘電率の大きなもの、
寄生インダクタンス少ない、高周波特性が良い、
103→10×10の3乗PF→0.01μF
・積層セラミツクコンデンサ・・・セラミックを多層構造にしたもの、
温度特性、周波数特性が優れている、
温度変化を嫌う回路に使用
104→10×10の4乗PF→0.1μF
○ コンデンサの問題点
@温度による変化 A電圧の変化 B経年変化の寄生インダクタンス C等価並列R
※詳しい調整要領は、紙面の関係で割愛いたします。 QSO時に必要に応じて説明
します。
今後のメンテナンス計画、
コンデンサ−の取り替えはすべて完了したので、
抵抗値の劣化したものを適宜交換すること
基盤の経年劣化によるハンダ不良の診断を励行すること
VFO周波数の飛び対策 ・・・ (コンデンサ−取替)(15.2.5)
送信ピーク時の自己発信疑いあり ・・・(中和をとる)
FT400S FT401S 回路図の相違点(対照) 2003.1.17
FT400S 製造No-5010830 |
FT401S 製造No- |
V204 6BA6
AGC回路 ダイオード
VFO 8400〜8900KHZ
局発
第一中間 5220〜5720KHZ
NB オプション追加
V201 6CB6 プレート回路 BPF-5
Sメーター V204 カソード AGC
V1 R3 56Ω カソード
V3 R13 1KΩ カソード
6JS6 カプリングコン 100PF
p.oメーター R28 2.2K
V202 C2116 10PF
C2125 なし
|
V204 6BZ6
AGC回路 2SK24E
VFO 8700〜9200KHZ
局発 500KHZ 高い
第一中間 5520〜6020KHZ
追加基盤 PB-1245
PB-1065 (Shift)
PB-1072B (X-Filter)
PB-1004-2 (電源)
PB-1120A (NB)
プレート回路 L215 2mH 0.01 追加
Sメーター V205+V1 カソード AGC
100Ω
560Ω
70PF 3KV
5K VR
15PF
T207 C2125 1PF
|
21 変調異常によるBM回路の調整 (2004.10.30)
・V206 12AU7(USB) G1に20PFをパラ接続
TC204 と CWト−ンTCトリ−マを調整
・Micジャック回路に100μF(16V)をカップリングで挿入
・V208 12AX7 のカソ−ドに100μFをパラ接続(1AMP回路のみ)
---低音と音質の向上を目的に---
・T203 のBM回路側に10PFをパラ接続し、コア−調整、送信アップした
・V211 カソ−ド抵抗をア−ス直結、VFO出力を図る
22 VFOのQRH対策(ドリフト)(04.11.2)
・温度特性保障コンデンサ−を新品と交換
11PF 20PF 7PF 3PF
※チタコンの温特の新品は確保できないのでそのままで使用(バランス補正用)
・バリコン トリ−マのシャフツトは、接点復活・洗浄剤等で処理
---周波数の飛びを解消した---
・VFO BOXのア−ス不良(17.6.12) 3Khz飛び有り
ビスの清掃 接点復活剤でふき取り
※TC204の交換時のハンダ付け不完全が原因(H17.6.23)対策OK
23 送信出力の低下の原因
症状:プレ−ト電流が最大200mAまでしか振ることが出来なく出力不足
原因:6JS6のSG回路100オ−ムの断線によるもの、交換(11.16/12,12)
・6AH6 かそ−ど抵抗 R13 1KΩ→500Ω
24 その他
・V204 6BA6 →6CB6に変更 Sメ−タ−振れアップ
・TC1 10PF(中和コン) シャフトとア−ス間のリ−ク発生 (12.9)
25 トラブルシュ−テイング
@TC204 20PF キャリヤUSB発信のトリ−マ交換 (2005.5.19)
ATC205 20PF T204から送信信号を調整するトリ−マ交換(2005.5.19)
・洗浄剤使用によるトリ−マ破損、調整不能の症状のため
BC75 22PF の交換(2005.5.23)
・送信時に異常発生、受信も不可 Sメ-タ- の振り切れ状態
CBM回路150PFに10PFパラ接続し出力アップ図る
6AH6のカソード抵抗300→350Ωに (2005.5.28)
26 変調音質の改善
@キャリア信号を送信時に強くするためにC240 1PF → +5PF
ABM回路7360管回路にある 0.01μFを外す
BUSB 3178.8KHZ CW 3178.5KHZ LSB 3181.5KHZ ±300HZ
※ FBな変調信号を確保に成功 (2007/02/24)
27 VFO周波数の変動対策
(低い方向へドリフトする。約4KHZ)
@VFOボツクス内の部品をボックス版からなるべく離す
A通風を良くするために上下に穴を開ける
BTC401 周波数調整用トリーマ TC402 温度保障加減用(右へ回す・・・・補償量 を大きく 左へ回す・・・・小さくする) (2007/02/24)
※ 周波数のドリフトが皆無となった
28 周波数の飛び原因発見
・局発回路V2 6BA6 C13 47PF のアース側半田不良あり (H21 6.30)
※ 周波数の飛びが止まった
29 キャリア発振回路の不安定な発信による音質の濁り対策 (H21.6.30)
・T206の同調調整とキャリアポイント調整
・キャリアバランスの調整 VR201 10KΩ
30 スプリアス波を含んだ送信とヒーク時ひずみの発生あり
・C81 1PF の接続場所の間違い 12BY7Aのプレート(+B側)からMIXコイル PB-1007に接続ところの誤配線を 発見 ひずみは減少した キャリア漏れ とキャリアポイント調整完了(H21.7.19)
31 モード切替スイッチの交換
・ロータリSWの接触不具合のため、4回路3接点 ←6回路3接点 2回路直結
・CW送信が2回路直結のためキーイング不能のため使用不可 SSBのみ(H21.9.6)
・CWモードでのTune不可だった原因は50KΩボリュウムのリード線配線ミスあり Tuneが可能となる (H22.2.11)
32 送信受信不能となる、トランス一次側10Aの過大電流とトランスうなり音発生
・12V電源回路の電解コンデンサ 1000MFの不良、取り外したら解消 (H22.2.26)
33 送信不能・電源入れた後、ヒータ加熱に比例して過大電流がながれる現象
・終段管6JS6Bの片方が不良球のために発生、球の交換 (H22.3.4)
・電解ブロツクコンデンサの交換 350V系統 47MF 500V/450V
34 リレーの黒こげ状態につき、新品リレーと交換 (H22.3.26)
35 100KHZマーカ周波数調整、ダイアル調整 (H22.6.20)
36 外付けFV400を別電源使用で利用、ドリフト解消 (H22.7.11)
37 14MHZ局発水晶19.72MHZ バンド切り替えSW改造 新品と交換 (H22.9.30)
38 キャリア発信回路のプレート同調コイル断線、補修。コアー調整。(H23.3.29)
39 送信中に送信不能トラブル発生
対策 マイクアンプ管ソケット接触不良あり (H23.10.1)
40 送信不能と受信時ピー音発生 マイク音声が聞こえるトラブル発生
対策 12BY7A交換 C32 100PF C75 22PF C81 1PF 交換 (H24.3.1)
◎ 変調音質リポート (H24.2.26) JK1NDL
新鮮み 音の輪郭がはっきり 高音域がきれいな音
聞きやすい 心地よい音
(H24.3.5) JA8WNR
やわらかい音 管の音 楽な信号 落ち着いた変調
フラットな音域 電波の質良好 無理のない放出
ノイズレベル落ちている DSPに劣らない
41 14170USB→ 14.277LSB のスプリアス対策 (H24.5.5)
対策 スプリアス発生源の特定をIC760PROゼネカバ受信にして、Sメーターで強 度を確かめながら絞り込んでいく VFOの8.7MHZ x 2= 17.440MHZの高 調波であることを特定した
外部VFOにT型ローパスフイルター、LCトラップ、14メガ同調LCトラップ
を直列に接続して挿入 スプリアスは著しく減少した
42 完璧な解消の対策 (H24.5.9)
対策 取り外していたL19を再度取り付ける
VFOボックス出力にTローパスフィルター(C=102)・受信第二ミキサーの第一格子のL18と第三格子のLCトラップを3個、直列に接続、14.200KHZを送信し、
ゼネカバで14.220KHZLSBスプリアスの信号が0に近づくように、各コアーを調整、14.220MHZでSメーター信号が0となるように調整
ゼネカバ受信でスプリアスの信号は確認できなかった ・・・完了宣言・・・
FT400の回路図は、下記でご欄ください
http://29518591.up.seesaa.net/image/FT400E59B9EE8B7AFE59BB301.GIF
43 送受信のレベルアップのための調整 (H24.5.9)
・バンドコイルを各段こど調整
・TC20トリマ調整 送受信バランス
・T204コアー調整
・BPFのHigh Low のトリーマ調整
44 終段菅6JS6のV2ソケット接触不良(H25.1.17)
対策 12ピンソケットの新品交換
45 終段菅シングルで使用 最大出力80ワット 可能 (H25.1.17)
(通常はパラレル 100ワット)
46 音質チューニングアップ成功(H26.2.9)
対策 @ユニバサルカウンターで、キャリア発振周波数(3178.5Khz)を測定調整
A同じく、14メガ局発周波数を測定、規定値に合わせる
(19720,23Khc / 19720.0Khc) 音質の向上あり
●「やさしい音質・人間性を表している」JI1CVV IC9100 より
● CQ呼び出しによる応答率が向上した
47 ドリフト(周波数安定)策
対策 FV400S外部VFOを取り付け、独立した電源(10.5Vスイッチング)取り付け
本体からケーブル接続電源は内蔵VFOと同じくドリフトあり
48 送信出力が全くでない (H26.6.12)
原因:6AH6に第2局発の注入信号がC12 5PF接続断により皆無
対策:5PF→15PFに変更して接続
49 送信中にパワーがでなくなる (H26.6.12)
対策:@第2局発6BA6のG1とバンドSW間配線を取り替える経年変化の錆びあり
@5MHZ BPFの三点調整をする
50 マーカーの発振不安定 (H26.6.12)
対策:マーカー100KHZクリスタルをソケットから外し直結
51 クリスタル フイルタの交換 (H26.6.13)
対策:XF3A(FT400仕様) → XF31A(FT401仕様)3180KHZ
52 音声変調がかからない (H26.6.13)
原因:Micアンプの動作不良 12AX7のプレート電圧ゼロ (H26.6.15)
対策:基盤プリント(老朽化線サビ)の薄利による断線を配線する
53 BPF回路に5MHZ帯信号が発生しない (H26.6.13)
IC760Proのゼネカバ受信で確認
対策:VFO 6BA6の出力がない・VFO BOXからの同軸線の半田切れあり
半田付け後、5MHZの信号を確認できた
54 AGC回路 FAST/SLOW/OFF 切り替え不良 (H26.6.15)
対策:経年変化による線サビの接触不良につき、磨き半田付けする
55 キャリア発振の調整 (H26.6.16)
対策:USB:3178.5KHZ CW:3178.9KHZ LSB:3181.5KHZ 確認
※ 最高点100点満点 from JA1XYB局より (H26.6.16)
・きれいな音 ・歯切れがよい ・音調がよい ・音域バランスよい
・帯域が良好 5KHZ→ 3KHZ
56 対策:VFO回路に一石(2SC2002)AMPを追加、感度・信号を強める(6.17)
VFO電圧9.05vに設定、RITをカット、9vから10kΩを接続
結果:送受信切り替え時の周波数変化を解消した
57 Sメーター振れ悪くなった(H26.6.15)
対策:BPF回路の出口結合コンデンサC2118 22PF→ 10PF (H26.6.17)
BPF(Lo 14.050 Mi 14.225 Hi 14.450)調整 (H26.6.18)
58 クリスタルフイネター交換 XF3A XF31A → XF32A(FT101E用)(6.25)
対策:通過帯域の改善による音質の向上/今風リグの音質(JA1XYB局より)
59 音質改善対策のため(AF回路の歪み疑い)(H26.8.30)
対策:Mic AMP回路 C253 0.01μF(103)を新品交換
セラミックコンデンサー → 高め音質、帯域が上下2KHZ以内
フイルムコンデンサー → 低音含み、帯域が上 3KHZまで広がる
◎感想:フイルムコンデンサー使用・オーデイオ機器の音、お金取れるほとFBな音
今まで当局のこの種の音は聴いたことがない、高級な音(JA8CVQリポート)
FT401S(100W) メンテナンス 2002.12.5.JA6BPN寄贈
2009.6.27現在
製造番号 本体 No323304
XF31A(3180KHZ) No12465
XF31C(3179.3KHZ) No3277
はじめに
他局使用の中古不良品につき、メンテナンス前の点検で交換部品を確認
ほこり清掃とパネル磨き、送受信の出力パワ−と感度アップを目指す
VOX/PTT用S付きボリューム500KΩ
AF/NB用S付きボリューム500KΩ ・・・ガリ音
RF GAIN ボリューム 10KΩ ・・・ガリ音
Sメーター ボリューム5KΩ ・・・ガリあり
真空管交換エミ減のため、ただし、
6CB6,6BZ6,6JS6,12BY7A,6AH6,6BM8,12AT7, 7360,はFT401Sに付いていたものを使用
メンテナンス作業
1 ANTフイルターの受信系統の接続変更
2 RF増幅6BZ6のプレート電圧を高める 150v→ 300V
3 局発6BA6のプレート電圧を高める
4 局発回路の受信MIX入力コイルのR47,R37をカット
SがUP
5 平滑抵抗R48 1.5kΩの入力電圧側から給電するように配線変更
105V→ 高めるため
6 MICアンプ回路の各カソードに1kΩをパラに接続
7 MICアンプ回路のR256(100KΩ)をショートする
MICゲインを高めるため
8 コイル ボックスの各バンドのコンテンサーを交換
3.5MHZ C801 150PF
7MHZ C802 50PF(47PF/3KV)
C902 10PF
C1004 5PF(10PF)
14MHZ C803 80PF(82PF)
C903 60PF(68PF)
C1003 30PF(33PF)
21MHZ C804 70PF(68PF)
C904 50PF(47PF)
C1004 20PF(22PF)
28MHZ C805 50PF(47PF)
MIX,DRIVERはCなし
9 送信系統のカップリングコンデンサーを交換
C32,C25,C6 100PF/3KV
10 電源回路に6.8KΩに2.7KΩ/5Wをパラ接続
B電圧を高めるため
11 50Wに改造 配線の変更
トランス 480Vに接続し、コネクターピン 4,5を切り離す
送信パワー 40〜60W可能・・・送信は正常に可能
送信系メンテナンス完了
ソケットを増設して100W出力に配線改造、ただし、プレ−トキャップなしのため
50ワットで使用 最大出力60W
12 受信系統のトラブル (T204)
@検波回路のAGCの調整が必要
2SK24のボリューム(10K)の信号強度とSメーターの振れ具合の問題点
交換部品 5PF→ 10PF 0.1マイクロ
−80V〜−25V
2SK24を2SK494と交換(H15.1.7)
ASSB→ CW→ SSB→ 受信不能→ AGCスイッチ−OFF→ OK
※モ−ド切り替えスイッチの接続線(青色)半田はずれを発見、処理に成功12.22
AGCの時定数 の問題?動作不完全の現象あり※モードSWのCW系統断線あり
BR4 1KΩの破損(送信時)
C送信初期時に音声トツプがスピカーから聞こえる
DALC整流ダイオ−ド逆接続と一個取り付け忘れ(D2)を発見、音声に応じて +方向へ振れるよになった D1の逆配線、1S1941
13 チュ−ニングアップ対策 (オ−バ−ホ−ル)
@T205の同調コンデンサ− C230,C232 70PF(68PF)の交換 ボビンの接着とコイル断線の修理
AT204の同調コンデンサ− C223,C226 70P (68P)の交換
瀬田無線より通販にて取り寄せる(12.21配達)
BV1 6BZ6のカソ−ド抵抗 R3 56Ω値が100Ωとなっていたので、
50Ωに変更し、受信感度を向上させる対策とする
CT203のXtalフイルタ−への結合コンデンサ− C217 100Pの交換 (配線バイパス接続方式で)・・・受信感度UPと変調の明瞭度の改善を図る
* V204のR217をカット、R216を56オ−ムに修正
DALC回路のダイオ−ドの接続ミス発見、正しく極性を合わせて接続した
E時間経過と共に受信感度が低下するので真空管エミ減を疑ったが、VFOバッファ 回路T207の同調コンデンサ−の劣化が原因であった。T207のC278 40PF(47PF)、C279 30PF(33PF)、C277 15PF (10PF)の交換3KVセラコン使用。
◎受信感度が高感度になり、Sメ−タ−の振れも正常に動作するようになった。
メンテナンス完了を宣言 (2002.12.24)
FT206のC241 70PF(68PF)を交換 (14.12.27)
C282 3PFを5PFに交換 (15.1.1)
V211 6BA6 の結合コンデンサ− C273 100PF の交換
V213 12AU7 のC2109 5PFを交換
G12BY7A の中和コンデンサ−全バンド交換 (15.2.3)
C30 150PF(3KV)
21MHZ:C82 20PF→22PF/3KV
14 MHZ: C33 30PF→33PF/3KV
7 MHZ:C34 40PF→44PF/3KV
3.5MHZ:C35 250PF→220PF/3KV
14 注意事項
T203〜T207 までのコイルを巻いてあるボビンの接着剤が弱っているためにコアーを回してfズレの調整をする時に、ボビンが回転して、コイル線を切断する結果となるので、回す前に、ボビンを接着剤で新しく固めてから行うこと。
コイル断線の原因となる。
実際に、T203,T204の断線の修復作業にとまどった。
T203結線は、@とAは、バラモジBM、コイルは上側に巻いてある。
BとDは、Xtalフイルター用、コイルは下側。
Cは、内部で100PFで接続後、フイルターに接続
T206 のコイルもボビン接着不良につき、断線、修復作業を行う。
15 Sメ−タ−振れ、感度の改善(成功例)
T203からXtal Filterへ接続されてる C3782PF(ノイズブランカ−入力用) のコンデンサ−の容量を大きい 50PF(47PF/3KV) に変更したら、 Sメ−タ−の振れが、正常に S9まで振れるようになった。 (コンデンサ−を大きくすればSメ−タ−は、よく振れることが判明)
アンテナコイルに 470PF で L806をショ−トする (15.2.4)
C75 22PF → 33PF に変更
R3 100Ω → 56Ω に変更
取り外したNBブランカの接続 (15.7.27)
T202 結合コンデンサ− C2116 10PF を交換 (15.1.10)
V211 6BA6→6AU6 に変更
ANTコイルとグリッド端子を 470PF で直結、受信感度を高める(15.2.3)
V202 6CB6 のカソ−ド抵抗 R204 1KΩ→500Ω 局発入力の強化のた め(H15.8.1)
16 不具合の状況 (15.2.4現在)
@電源入れてすぐ、AGC深すぎで受信不能、offでAM信号モ−ドになる(感度悪い) ASSB信号の復調ができない・・・キャリア発信注入なし?
B10〜15分でキャリャ信号注入(発信) SSB復調可能になる
C15分ほどで正常に作動
以上の原因は、キャリヤ発信コア−の最大点をずらして解消した
D電源入れてからALCが15分程度正常値にならない(キャリヤ発信回路のコア−調)
17 15分で受信感度の低下あり(15.2.13)
○電源入れてから10〜15分で受信感度が著しく低下する
トラブル発生箇所の探査
@3180KHZのIF回路から検波回路12AU7までをクリッドテップメ−タ−で信号 注入しSメ−タ−で確認。正常時は、Sの強度信号を指示する
A感度低下時は3180KHZの信号を拾うことが大変弱い。
BNB(ノイズブランカ−)の基盤までは、正常な信号強度を検出できる
※ キャリヤポイント 外に外れすぎ
フイルタ−容量抜け フイルタ−特性の暴れ・・・JA6BPNより
18 T203および周辺回路の調整 (H15.2.20)
400PFを470PFに交換したが、著しい受信感度の低下を発生。
ノイズブランカ−にトリマ−を付加して感度調整が少し可能となる。
@そこで、T203の受信コイル(下)をBMコイル(上)と接続入れ替えをした。
・・・コア調整が可能となり、最良感度に合わせることが出来た・・・
Aバンド局発回路のC14 470PF → 500PF に交換
Bバンドハスフイルタ− トランスのトリマ−調整 25Khz マ−カ−発信
Hi:14.475KHZ sメ−タ−の最大振れとなるように調整
Mi:14.225KHZ
Lo:14.025KHZ
C6BE6のピレ−トの D220 をカット、+B電圧を直結する
(時間経過による感度の低下のシュウテング案として)
Dアンテナコイルの 470PFを 6BZ6のクリッドに接続する
(感度アップ策として)
◆時間経過による感度低下の解消・・・成功
原因の特定に成功(2003.7.27)・・・NBノイズブランカのIF−AMP 2SC372
の増幅低下に起因したいた。2SC2002 と交換後、正常に長時間安定した。
しかし、不具合の解消に至らなかった (2003.2.21)
○V204以降は正常動作
○NB基盤までは正常
○T203 動作不良??
○C14 470PF → 500PFに交換(局発回路)
C12 3PF → 10PF・・・送信パワ−不足のため
C2116 15PF → 22PF (L17回路)
C240 1PF → 2PF (T206キャリア発信)
C282 2PF → 2PF (T206)
時間の経過による感度低下の原因は、局発回路のR6 1KΩ をジッパ−で
ショ−トしたら、完全に解消できた。(SG電圧がP電圧より、10ボルト高
いことが原因であることを突き止めた)H15.3.4.
T205 二次側コイルの配線ミス。一端をア−ス接続をした。C281 10PF
の接続端子の配線ミス。この二カ所を修正配線した。 H15.3.6
|
19 プリント基板の出火 (H15.3.30)
R219 1kΩ 燃える T204の P−B間の基盤燃えて炭化、コイル断線
6BM8、12AT7、6BA6の+B電源の補強配線(プリント線の破断のため)(15.4.6)
BPFコイルの調整の方法
@IC760PROの受信状態で、5Mhz 帯の各3点信号を受信し、Sメ−タ−
振れを最大となるように調整
A 5520〜6020KHZの三点を選出する
High:5995KHZ Midle:5795KHZ Low:5545KHZ
(14.475) (14.225) (14.025)
B三点の信号を特殊同軸ケ−ブルを使って、
V203 6BE6 MIX段から信号を拾う場合・・・受信状態で
V3 6AH6 のG1入力側でCW送信信号を拾う場合・・・送信状態で
|
20 V205 6BA6 のプレ−ト電圧がSGの電圧より低いので、電源配線の接続を
SGよりプレ−トを高く変更。R203 1kΩ をショトカット(H15.4.9)
Sメ−タ−の振れ、受信感度、3.5メガも同調が取れるようになった。
時間経過による受信感度の低下の原因となっていたように思われる。
☆NB回路のトランジスタ−の不良→交換2SC2002・・・解消した(H15.7.30)
401は、IF段の燃焼トラブルが多い。5Aヒュ−ズ5本交換
21 V3 6AH6 のカソ−ド抵抗を100Ωに変更・・・送信出力のアップを図るため
V206 12AU7 キャリヤ発信の+Bを高めに配線接続・・・発信強度を高めるため
☆V3 V206 のプレ−ト赤熱現象とグロ−発生 (15.4.13)
対策:SG電圧を元の105Vに変更した
22 トラブル症状と対策
(1) 受信感度が低い C75 20PF → 10PF L1 250μH→1mH
(2) 送信周波数帯のパワ−バランスの不一致
☆BPFトランスの一次側に17PF(15+2) を増設、fを下げる (15.4.15)
送信中にバワ−の低下発生
(1) MODEスイッチの接触不良?
(2) リレ−回路の接点不良?
対策:異常発生したら、PTTを送受信に数回切り替えると快復する(15.4.23)
リレ−の頭部を軽く6回たたいたら、パワ−のふらつきが止まった(4.26)
☆いつの間にか送信パワ−が快復 原因:コイル接続不良のため
23 受信時のハム音の増大
原因:キャリヤ発信の信号強度を最大点に調整すると、同調ハム音が大きく聞こえる ようになった。発信を弱くすると下がるが全体的に影響する
対策:未決→キャリア局発のトリ−マ2カ所の調整で解消した(2003.7.30)
24 T204の P−−B間コイル断線、ハンダゴテで端子を加熱して、つなぎ合わせ に成功。(2003.7.10)・・・信号が全く聞こえない症状。
最終的にはコイルを手巻きした
○症状:受信感度が低いハム音混入・送信不可の症状あり、
(受信の場合)
対策:RF増幅管のプレ−トの1mHチョ−クをコイル式に交換したら改善された
キャリヤ発信回路の3個のトリ−マを調整したらハム音も軽減した。
(LSB,USB,CW時のハム音のバランスが取れる)
AGC回路の半固定ボリュ−ムをSメ−タ−振れと感度のバランスを取った
以上の3点のメンテナンスを行ったら症状の改善ができた(2003.7.13)
・T204のグリット側のプリント線がハンダ切れ。受信が完全にできなかった。
T204の頭を軽く叩くと接続していたことがわかった。(H15.7.18)
・L901(3.5Mhz)のハンダ接触不良につき感度低下を発見、再ハンダしたら、
S9+の受信に成功、他バンドの原因を追及開始。(H15.7.19)
・V202 6CB6 の結合コンデンサ−C75 20PF→33PF に変更。
V1 のカソ−ド抵抗 R3 100Ω → 56Ω に変更
全バンド Sメ−タ−振れよくなった。(H15.7.21)
・NB(ノイズブランカ)の取り付け。
・7メガの感度アップ対策として、L902のC902 15PF →33PF に変更
○症状:時間経過による受信感度が低下する(NBブランカ取り付け後発生?)
対策:NBブランカのL351 1mH の断線 → 取替 インダクタ−に
送信は正常なパワ−がでる (H15.7.56)
・予想箇所・・・バンド局発のコンデンサ− 80:100PF 40:50PF 20:80PF
15:30PF の劣化???(H15.7.26)
・NB基板の不良???10〜15分経過で感度が下がる現象あり
☆NB基板のIF-AMP 回路TR351 2SC372 の不良と断定 → 2SC2002 と
取り替えた。長時間受信が可能となった。(H15.7.27)・・・完結
(送信の場合)
対策:送信不能は、6AH6のプレ−ト側の+Bのハンダ外れあり、出力100W (03.7.12解決)
CW送信可、SSBは、送信不可のトラブル発生。原因は、BM回路のC215,C216 の150PF 2個のハンダ切れにつき、新品2個に交換 → SSB送信が可能となった。成功!! (H15.7.22)
CWは → 100W SSBは → 40,60W メ−タ−指示
Micアンプ回路のR252 100KΩ +20KΩ にマイク感度を上げる
Micアンプ回路 C257 + 33μFを追加、低音を強調させる(15.8.2)
25 MIX回路のチュ−ニングアップ (H15.8.2)
・ V201 6CB6 のSG R207 1KΩ→500Ω・・・出力アップ
・ V202 6CB6 のR204 1KΩ → 500オ−ム・・・局発入力を強める
・ V202 6CB6 のSG R208 100KΩ→50kΩ・・・第2MIXの アップ
26 T203 BMトランス 中心周波数(3180KHZ)の調整の仕方 (H15.8.2)
準備機材 ダミ−ロ−ド バワ−測定メ−タ− ツ−トンオシレ−タ
@USB 3178.5KHZ CW 3179.3KHZ LSB 3181.5KHZ を確認する
Aマ−カ−を発信させて、14.200MHZに合わせ、Sメ-タ-最大点にセットする
B@の各周波数の測定値を書き込む表を作成する
C パワ−計の数値で各モ−ドを測定する
D測定値は、放物線となるように、各トリマ−、コア−を調整する
Eスリ−モ−ドの測定値を等しくなるように数回(5,6回)調整する
FT203 上側コア調整(LSB 14.197 USB 14.200 CW=USB ゼロビート )
GT203 BM側に15PF を接続、OSCの5PFをカット(H16.10.18)
|
実例 パワ−計指示で
USB:8 CW:4 LSB:8 で完了とした
一回 4 3 1.8
二回 8 0.5 3
三回 9 0.3 4
四回 7 5 4
五回 8 4 8
27 14MHZの出力チュ−ニングアップ
12BY7Aの中和コンデンサ−の14メガ用のコンデンサ−を220PF追加した
アンテナの長さ計算式
★ (300/f÷2)×0,96=求めるアンテナの長さ・・・半波長/4分の1波長
|
3.5MHZ=41.143m / 20.57m 3.505MHZ
7.0MHZ=20.43m / 1021m 7.05MHZ
14 MHZ=10.18m / 5.09m 14.150MHZ
21 MHZ=6.78m / 3.388m 21.250MHZ
28 MHZ=5.05m / 2.53m 28.500MHZ
|
|
28 電源入れてすぐSSBの送信パワ−がでない。CWは100W可能
予想原因:キャリヤ−発振回路の結合Cの不良?? (15.12.20)
29 ハムの混入対策(16.11/22)
・平滑回路のチョ−クコイル交換
1.3H 100mA (890円)新品を取り替えた、完璧に解消
30 その他メンテナンス
・NBの出力側のコア−を調整
31 BM変調回路の調整(17.4.29)
・キャリア発振回路のCWト−ン調整用トリ−マTC209 40PFを FT400でモニタ −しながら最良音に設定
※ FT401 周波数安定度レポ−トは定評 (H17.6.12現在)
・BM回路の5KΩ破損により交換(H19.8.3)
32 V3 6AH6 のR13 300Ω→350Ωに変更(H17.5.28) 歪み対策のため
33 高圧電源回路の清流ダイオード4個破損で交換取り替え、基盤補修(H18.3.18)
34 C75 33 → 22PF (Sメータの安定化のため) (H18.3.18)
C212 10 → 10+82PF VFO出力UP Sアップ
VFO発信が弱いと3.5 7で中国放送のQRMありのため
35 キャリア調整による送信音質の改善 (H20.1.31)
USBモード調整 Xtal発信・・・3178.5KHZ
@3178.9KHZ → FT817 LSBモードでビート音を受信
A3178.1KHZ → FT817 USBモードでビート音を受信
※@とA 同じビート音になるようにトリーマを調整すること
LSBモード調整 Xtal発信・・・3181.5KHZ
@3181.2KHZ → FT817 USBモードでビート音を受信
A3181.8KHZ → FT817 LSBモードでビート音を受信
※@とA 同じビート音になるようにトリーマを調整すること
送信音質の向上のチューニングアップとなった(JA6FMR教示)
36 受信感度アップとSメータ振れアップ(H20.8.28)
MMIC 広帯域増幅ICを受信RG回路またはIF回路に挿入したが、不発。
そこで、再度、調整をやり直してアップを成功
・受信時RFコイルのコアを最良点に調整
・送信時 ドライバコイルのコアを最大パワーに調整
・BPF トリーマを最大感度となるように三点調整
・T203 BM回路結合IFトランスのコアを最良点に調整
・T205 IFトランスの検波段のコア調整
・NB回路 C378 10 → 47PF に変更
※送信時は出力アップ、受信時は感度アップ、Sメータ振れ9指示OKとなった
37 送信不能のトラブルシューテイング(H21.5.15)
・BPFのトリーマ交換し調整
・12BY7Aの中和コンデンサーC21 1PFの不良による増幅不能が原因、交換
38 電源入れた直後の受信感度不足・送信出力不足、5分以上後から正常になる不具合
・IF回路のT204のTC205 20PFの不良、30PFトリーマ(黄色)に交換(H21.5.18)
39 Sメータ振れの調整方策(H21.6.27)
・V203 6CB6 Rev Mix の局発注入信号を強くする。
カソード抵抗R207 1KΩ→500Ωに変更
・AGC調整半固定抵抗をノイズの強い位置に調整 S9オーバー表示可能となった
40 受信感度不良・送信不具合などの同時トラブルあり(H25.1.25)
対策:・モード切替SW接触不具合気味あり
・リレー接点不具合気味あり
・BPF(バンドパスフイルターのトリーマコイル調整)
・マイク増幅回路ボリュームの配線確認
(二段アンプのG1に低い抵抗接続されていたのを除去)
・IFTコア、同調回路の調整
結果:30w→ 80から100W出力可能となる (H25.2.2)
41 バイアス電圧の不具合あり、
対策:
・マイナス電源平滑回路の電解コンデンサーの不良 22μF/160v(H26.5.7)
不具合時は、マイナス25〜50v
結果:交換後は、-75v正常値に 電解コン交換2個(JH1GJY局より寄贈)
・ ダイオード交換(JA1MTO局より寄贈)
42 音質改善のために
クリスタルフイルターの直結配線に、切り替え基板カットのため(H26.5.11)
C12 10PF → 5PF 第2局発注入レベル調整のため
結果:信号帯域幅 3KHZ以内に合格
43 音質改善のため
クリスタルフイルターXF31Aを FT101ES用 XF32A取り替えた(H26.6.4)
結果:「歪みがない・なめらかな音質」のリポート JA1XYB局より