FT817用 AMPの制作
2015.5.23 - 2016.4.9
de JA6BLV
1. FT817用 100wトランジスタ リニアAMP 完成基板を拝受 2015.4.24
14MHZモノバンド リニアアンプ 100 〜200W/Input 5w
増幅度 20倍→ 13dB
2SC2564 → 2SC2565低周波電力増幅に変更/span> シングル使用 1個110円
遮断周波数TF:90MHZ コレクタ損失120W コレクタ電圧140V
使用電圧:50〜85V
Max:90V 一次側電流 最大3A以下
LPF 30MHZ(-40dB)Shinwa製
増幅ゲイン:13dB (真空管GG-AMP:10dB)
AB1級 50〜150mA
バイアスはダイオード順方向電圧から0.7Vを供給
2. リニアAMP ケース取り付け・完成(電源一体型)
アンプ収納ケースは,日立ステレオAMPを改造(10x42cm)
電源はオーディオ用を再利用 DC-90V
クーリングファン DC12V
内臓リレー AC100V 4回路3接点
ファン・パイロットランプ用電源:9VSW電源
M型接栓取り付け・PTT回路線取り付け
組立配線行程でのミステイク箇所:出力ケーブルの半田接触
(2015.4.30)
3. テスト実験開始(2015.5.1)
JH1ILX 田村0M JA8BZU 三島OM 「よく」働いている」合格
4. MICコード 半田不良発生
症状:ノイズが発生する
対策:断線箇所の発見と処置 (同上)
5. 回り込み発振現象
症状:マイク入力回路のコンデンサ(バイパス)をカットしたら、回り込み発生
対策:再度、パスコンを接続 (2015.5.2)
6. ダミーは回り込みなし、ANTは回り込み発生
対策:AMP側から、コモンモード・シンワLPF・チュナーを接続(2015.5.3)
7. パワ石保護のため入力回路に-3dBのATTを挿入することを勧めるとのQSP JA1XYB小野OMより
対策:応急対応策として、10Ω5W抵抗を直列に接続。SWRもゼロとなる
8. パイロットランプ回路に3.9Ω5Wを挿入 (2015.5.3)
9. アンプ出力データー
AM送信時:40W FM送信時:120W SSB送信時:80〜100W (2015.5.4)
10. AMPトリーマ調整 (2015.5.5)
対策:@ AMモードで出力が最大になるよう入力側トリーマを調整
A エキサイター817のSWRが下がるように下部トリーマを調整
11. マイクゲインを上げるため、ベリンガUB502を使用
対策: (2015.5.6)
12. エキサイター側の出力表示とリニア出力(2015.5.10)
表示段階 L,: 5W/100W L111:2.5W/50W
L11:1W/20W L1:0.5W/10W
コレクター電流値:アイドリング時 約0.2A
送信時 2〜3A以下実測
13. トランジスター リニアAMP アラカルト
@ 90V供給電圧は、13.8Vに比べて、直線性が向上し、内部容量が小さく なる。電圧によってパワーが向上する
A 電圧でトランジスタは内部インピーダンスが変化する。10Ωは正解
保護回路設定として、−3dB アテネーターが必要
作り方:120Ω2個 15Ω1個 N型 または L型で
B Vccが低いとパワーは低下する 10W/5Wの例
C Vccが高い方が石は壊れない(電流が少ないから)
D 13.8Vでは100W出力は無理(FT817の場合)
E 出力はドライブ入力で変化する
14. 高調波スプリアスの対策
対策:@ 制作したリニア基板の高調波は、測定結果−36dB
A シンワ製LPF 30MHZ は、4段組み 測定結果−40dB
使用測定器は、ネットワークアナライザ
リターンブリッジ(入出力伝送特性)
B 上記の 36+40dB=76dB
C 自作する場合一例
4段〜5段組み
部品は、コワー T106-6 コイル7回巻き 約220PF
15. 症状:FT817受信感度の低下
対策:ANT送受切り替えの接点誤接続を修正
1回路から2回路にして、送信時出力のアンテナ切り替え
入力回路10Ω側の送受信時切り替えを追加した(2015.5.22)
.
16.
設計・基板制作者からのコメント(JH1GJY)
私としては自分なりに14メガリニアアンプの問題点について
わかっているつもりです
下記の点について指摘されるのではないか思っています
指摘してくるハムはレベルの高い人です
1 バイアス回路のダイオードは熱結合していないけど 問題は無いか
ダイオードはトランジスタと抱き合わせにして熱結合した方が良いと
考えますが SSBの場合常時電波が出てたいないため
それほど熱は出ないと考えて熱結合していません
ファンで強制空冷もしていますから
2 出力段にセラミックトリマが使用されているが問題は無いか
もちろん常時電波が出ているリニアアンプですと
セラミックトリマの持っている誘電体による損失でセラミックトリマが熱くなり 容量の変化もありますが
常時電波の出ていないSSBの場合
熱があまりでないと考えて大型セラミックトリマにしました
本当ですと エアーバリコン半固定の方がよいです
ただし 大きさが大きくなります
3 ベースに抵抗が入っているが本当は普通はチョークコイルではないか
本当は普通から考えるとベースに入っている部品はチョークコイルが
一般常識です
では 何故 抵抗の50オームが入っているかと言うと 低周波用で訳の
わからない じゃじゃ馬トランジスターをおとなしくさせるためです
チョークコイルにすると 異常発振してトランジスターは1発で壊れます
抵抗にすることにより安定にアンプが働きます
又 インピーダンスマッチングも取り安くなります
4 バイアス回路はこんな簡単な回路でよいのか
本当は3端子レキュレータ等を使った方式の方が良いと考えますが
ダイオードの順方向に電流を流してそのダイオードの両端の電圧約0.7Vを使った方が簡単だからです この電圧は結構安定でちょうどリニアアンプ用のトランジスターの立ち上がりと同じ電圧だからです 厳密に言うとトランジスターのカットオフ電圧と同じなのです
立ち上がり電圧はトランジスターのスレッシュホールド電圧と同じなのです
ちょうどB級動作の立ち上がり電圧と同じなのです
5 その他 いろいろと細かく言うと指摘事項あると思います
6 ALC回路なぜないのか
出力は飽和状態で出ると歪みがでますが、5hドライブはアンプが飽和するレベルにまで達しません
富田さん 14メガリニアアンプについて問題点指摘されたら教えてください
とても参考になりますので
17 その後不具合対策
◎2台目基盤が届いたので、アナログ時代ビデォデッキケースに組み込んだ。電源は、自作スケルトン電源(製作所命名)の電圧高過ぎによるトランジスター破損あり (2015.11.15) QSO with JH1SWH
◎トランス結線組み合わせで電圧調整
電源電圧過大発見まで悪戦苦闘。
◎FT817マイクゲイン不足のためKP12スピーチプロセツサを使う
2SC2565活用100Wアンプ2台完動中
◎安定出力の改良策
製作した基板の個性で80Wしか出せないので、アウト側のトリマに並列で270PFを追加した。40W増加した (2016.4.5)◎AMPの帯域幅
FT817のSWRバーコード表示1個で使用できる範囲は60KHZ(広帯域でないため) (2016.4.5)
18 最適化のチューニングアップ (2016.7.4)
◎ バイアスの安定化のためショットキーダイオードを並列接続
◎ 入出力回路のコイルL1,L2の密巻きを少し広くする
◎ ダミーパワー計をつないで、FMモード送信でTc1 Tc2 Tc3 Tc4 を調整
◎ πマッチ回路はインピーダンス・周波数同調を調整する
◎ FT817のVSWRを最小値に、パワーは最大振れに調整
◎ 出力不足の場合、各トリマに固定コンデンサーで調整する