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トランジスタ リニアアンプの調整     JA6BLV 2016.8.19



 1、準備する機材

 ・FT817 (5W)

 ・クリッドデップメーター (高周波検出)

 ・パワー表示メーター

 ・ダミーロードまたは終端末パワー計

ダミーロードの応急は白熱電球60Wを二個パラ接続で自作

 ・セラミック調整ドライバー

 ・テスター

 

2、調整の仕方

 @エキサイターFT817をリニアに接続

 Aエキサイター出力は最低パワー(0.5W)に設定

 Bテスターでコレクター電圧とベースのバイアス電圧を確認

Cグリッドデップメーターを吸収モードに設定

 Dリニア アンプの入力側電送変換トランス(トロイダルコア巻き)

  デップメーターを近づけて、二個のトリマを回し最大振れを求める

 EDの調整で注意することは、FT817VSWRの指示値は3以下にする

  トランジスター破損を回避のため

 F以上の調整ができない場合は、固定コンデンサーを変えながら絞り込む

 Gコレクター側(出力)の調整は入力側と同じようにデップメーターで

  メーターの最大振れになるようにトリマを回す

  最大値が求められない場合は、同調周波数・インピーダンスのズレあり

 Hトリマに固定コンデンサーを変えて調整

 I入出力側の調整が終わったら、順次、FT817の出力を上げて、その都度再調整

 

3、調整後の確認事項

 @コレクターのアイドリング電流を確認すること

  ・熱暴走による石の破壊防止対策の有無を確認のため

 A指で触れて、伝送トランスコアとバランス抵抗(100Ω)の発熱有無を確認

  ・発熱ありは二つのアンプ動作状態の著しい差違に原因あり 

   (ショットキーダイオードの付加推奨)

  ・配線時のプリントラインの接触事故の有無を要点検

 

4、合成リニアの課題

 @分配用変換トラスの利得損失を抑える工夫(入出力とも)

 A石の内部インピーダンスの変化によるパワーの変化(カプラ効果有り)


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